たまごや日記

日記だから文章はてきとう。過去の私と今の私の間には別人になるようなエピソードが挟まっているかもしれません。

里帰り出産分娩受け入れ中止に思う

http://obgy.typepad.jp/blog/
こちら経由で。


http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200801160025.html


私は里帰り出産と言うものを、自分が第一子を出産した後にはじめて知った。
つまり、床上げの重要性の認識も薄かった。
産後2ヶ月近くふらふらだったのに、とんでもないことだったと思う。
(この辺の話は必要があれば改めて。)


里帰り出産受け入れ中止で、産後鬱激増とか、それによる発作的自殺や虐待急増とか、長引いて鬱病になるケース激増とか、それによる精神不安定児の急増とか……そうならないかすごく心配。
自分が受けた大変よりももっとひどい大変になる人が急増しそうで。
実際に、妻が壊れて初めて「まさかこんなにひどいとは思わなかった」という夫が多いから、なおさらそう思う。
頑張りやさんほどそうなっちゃうんだよ。
(私はそうするまでの体力が無かったのと、そっち方面に興味があって自分をつい分析してしまって突き進めなかったから、育児相談程度で無理矢理抑えている、いや、初診がめんどくさそうで、勧められてもわざわざ予約して受ける気力が無いんだよーと言う話もあるけど。あ、手配して連れてってくれるんなら、一度診てもらいたい。ほんとに。心の落としどころを付けたい。)
女はメンテ不要の産む機械じゃないんだから。
体力の限界も、も持っているんだよ。
結構知らない人が多いみたいだから、書いておくけど。


里帰り出産について、外国の女性が、日本人女性は親に甘えすぎ、と言っていたというものを読んだことがあるが、現実的には、日本人女性よりも日本人男性が妻の親に甘えすぎ、のほうが正しいのではないかと思う。
もともとは、家制度の犠牲になって実家へ帰ることができない「嫁」の、唯一の堂々と里帰りできる機会でもあったのだろう。
その頃には、里帰りしたい「嫁」の需要も大きかったと思われる。
しかし、現在を考えると、社会的に産婦の世話をする方法が確立されていない状態で、夫が、自分のこどもを命がけで産んでくれて、赤ちゃんのおっぱい以外は寝たきりでいるべき妻(とまだ自分で身の回りの世話すらできない上のこどもたち)の世話をしないから、里帰り出産と言うかたちで産婦の世話をする人を確保しているのだ。
自分もかつては産婦だった上に、まだ家制度の妄執の根強い世代である産婦の親は、心から娘の世話をするだろう。


しかし、実家にいては産む場所が無い。
どうするのか?
妊娠中にペーパー引越しするのか?
そういう人もいるかもしれない。
しかし、それもできなくなるかもしれない。
そうなると、だれが産婦の世話をするのだ?


本来ならば、夫が妻(とこども)の世話をするべきだ。
こどもの生まれた男性社員や取引先担当は最低床上げまでは休暇をとることが当たり前とすべきだ。
国は男尊女卑に因る男消費社会を改め、前文のような社会通念を持つべきだ。
消費者は、それによる有形無形のサービスのコストアップを当たり前だと認識するべきだ。


それでも、産後の妻を壊してまで、仕事だからしょうがないとかシェアがどーのとか論調にもって行きたい人がいるんだろうと思うと気が滅入る。
パワー不足の今はなかなか書きたいことがうまく、要はあげ足をとられないようには書ききれないけど。


結局それでも、一番手っ取り早いのが、夫が妻の産後休暇をとるのが当たり前の社会にさっさとなることなんだ。
みんな休むのが当たり前なら、それに即した社会が出来上がる。
次に、経過の悪い場合の休暇延長や利用可能なサービスが存在すること。
こういう方向に、国の意識が進んで行ってくれればいいんだけど、後数世代は難しいかなあ…
何しろ困るのは未来の産婦だけだもんなあ…*1


できないことはない。
やっているところはあるんだから。
そのために犠牲にできるものはたくさんある。
まずは一部の特別な人の目のくらむような幸せを、多くの国民のささやかな幸せに変換しようよ。
美しい国」ブームの時の、そんな貴族の為の国いらないから、余裕のある国が良いなあ、との思いは、今も変わっていない。


そうでなければ、それこそ財産があるとか、驚異的な体力で産んでもすぐにバリバリ動けるとか*2、地元民だから親類縁者誰か気楽に都合のつく大人が近くに複数いるとかでないと、こどもを持てなくなってくるんだろうね。

高齢者切捨て政策で、少子化対策も無用扱いされる日も遠くは無いかもしれないから、それで放置なのかな。


また発散しそうなので、このへんで。

*1:それも極近い将来そうなる人だけが危機感を持っている。

*2:更年期以降への影響はここではあえて無視しておく